2021年3月19日金曜日

しあわせ家カップ(6年最終戦)

6年最後の大会の朝。予報通り外は雨。試合開始までに雨が上がってくれることを祈りつつ千曲市サッカー場へ車を走らせる。
今日で本当に最後になる6年の大会。私にとっても監督として最後になるかもしれない…色々な思いが交錯しながら会場に到着。

最後の大会、17名全員の顔が揃う。良くも悪くも皆いつも通りの雰囲気にホッとする。
残念ながら雨は止まず、予選第1試合を迎える。
いきなり地元の難敵であり、切磋琢磨してきた埴生と。お互いに知り尽くした相手で、2月のフットサルでは完敗を期している。
さあ、最後の大会だ楽しんでこいとピッチに送り出す。

立ち上がり、いきなりのピンチを防ぎ、少しずつペースを握る。屋代のゲームメイカーMFユズキからスピードとテクニックのあるチーム唯一のレフティー左MFコタロウ、どこでもこなせるユーティリティプレーヤーの右MFのレオ、運動量と前線からの守備が光るFWタクトにボールが供給されゴールに迫るも、これもいつも通りにシュートが入らずゴールが遠いかったが、左から崩しオーバーラップしてきていた左DFのユウシに渡る。ワントラップから中へ切り返して豪快に蹴り込み先制に成功する。後半も一進一退の展開も、最後になってようやくGKらしくなってきたソウキの好セーブや、相手のキーマンである10番に仕事をさせなかったDFナオキと、安定したディフェンス力と正確な前線へのフィードでここまでチームを牽引してきたキャプテンのCBエイトの安定したディフェンス陣の守りから、この1点を守りきり大切な初戦をものにする。

第2試合はこれも地元のリベルタスと。立ち上がりからこの試合左MFに起用したソウキやディフェンスの裏を狙うイブキがゴールを狙うが、またしてもゴールが遠かったが、前半の折り返しあたりでMFレオが思いきり良く放ったミドルシュートがポストを叩きながらゴールネットを揺らし先制。続いてコウノスケがゴール前の混戦を押し込み貴重な追加点をあげ、相手のカウンターもこの試合先発で入ったDFタイガの読みの良さや、相手のシュートがクロスバーを叩くなど運も味方し2対0で折り返す。後半メンバーを入れ替え、リョウマのドリブル突破やユウガの丁寧なポストプレー、ここに来てようやく戦えるようになってきたハルトの仕掛けから、追加点を狙うもなかなか得点が奪えなかったが、終了間際にセンターバックのエイトからディフェンス裏への絶妙なロングフィードを右サイドから走り込んだショウタに通り、これを確実に決めて追加点を奪う。SBに途中から投入したジョウゲンも、このところ視野も広がりしっかりと相手の動きを見ながらの対応で相手攻撃を防ぎ、このまま3対0で勝利しました。

予選最後は2勝通しの昭和と。1位で予選を突破するには勝利が絶対条件であったが、3試合目とは思えないほど今日の屋代イレブンはピッチで躍動していた。ただし、押し込むもゴールが遠いのはいつも通り。(笑)
ディフェンス陣は前の試合で負傷したナオキに代わり先発したリキの対応が抜群で、他の選手もチャレンジ&カバーが良く、粘りのディフェンスで決定機を作らせない。そんな展開のなか待望の先取点が生まれる。中央からユズキが体勢を崩しながらもギリギリで繋いだボールを、FWタクトがこれまた体勢を崩しながらもつま先で流し込み先制…そうだ、どんな体制からでも泥臭くても、シュートコースが見えたら迷いなく思いきり良く打つ、それこそがFWだよタクト。後半、終了間際の猛攻もこれまで守備を苦手にしていたショウタがPKギリギリの身体を張ったディフェンスでクリアするなど、全員で守りきり勝利をもぎ取る。

これで予選3勝で1位通過を決める。
このあと、もうひとつのブロックの2位と準決勝、そのあと決勝の予定でしたが、天候がなかなか回復しないことから、体調面を考慮し、いきなり予選1位通しの決勝となる。

決勝は先週の大会に続いて、またしても因縁の相手、強豪フェローズと。先週いなかった相手の10番も今日はいる。苦戦を強いられることは覚悟していたが、ピッチに向かう8人の後ろ姿と、ベンチのメンバーとのこれまでにない集中に、不安な気持ちが私の脳裏から消えた。松コーチと相談して先発メンバーとポジションを準備していたが、全員で円陣を組み、先発メンバーを発表する前に8人がピッチに向かっていった…その後ろ姿にベンチメンバーから声援が飛ぶ。そして声をかけあいながらポジションに散る。これまでにない集中力と一体感…いいじゃないか。
先発メンバー
GKソウキ、DFナオキ、エイト、ユウシ、MFレオ、ユズキ、コタロウ、FWタクト
ベンチ
リキ、リョウマ、ハルト、イブキ、タイガ、ジョウゲン、ショウタ、コウノスケ、ユウガ

立ち上がりから動きは悪くない。何時ものだらっとした重い入りではなく良く動けている。左サイドからスピードを生かしコタロウが再三仕掛けるもなかなかゴールは奪えず、一進一退の展開も攻め込む時間が多い。攻めているときこそリスク管理をとこれまでもいってきたが、ディフェンス陣とGKの連携ミスの一瞬の隙をつかれ無人のゴールに流し込まれ先制を許し、このまま前半終了。
まだまだ全然行けるぜ。ボールポゼッションと押し込む時間はこちらの方が多いのだから…
後半も一進一退ながらも屋代のプレスが効いている。引くな前線からどんどんプレスをかけろ。5分経過した辺りで疲れのみえてきた両サイドハーフに代えて、この大会で良い動きを見せていたリキとショウタを投入。同時にCBエイトとMFユズキのポジションを入れ替え前に起点を置く。少し引き気味の相手に手こずってなかなかシュートまでいかせてもらえないまま時間が過ぎていく。
まだチャンスは必ず来る。これだけ良いサッカーをやっているのだから必ず…そして残り2分を切った辺りでついにその時が来る。エイトからのパスをタクトがゴールライン際で粘って中にパスを送る。それをリキが落としたところへ上がってきていたユズキが左隅に確実に決めてついに同点に追いつく。複数のメンバーが繋いで生まれた同点ゴールは皆の諦めない思いをのせた魂のゴールだったね。
試合はこのまま1対1で5人のPK戦へ。
屋代は自ら1番手のキッカーを志願したGKソウキ。左隅に豪快に決める。
相手の1人目のシュートコースを読んだが触りながら惜しくもゴール。
2人目はキャプテン、エイト。これもGKの逆をつき右隅に沈める。
相手の2人目はGKの動きを見ながら決めにくるも、ギリギリまで動かなかったソウキがセーブ。これで2-1。3人目ユウシは少し力み、右上に外す。相手の3人目が決めてこれで2-2の振り出しに。大丈夫、今日のソウキなら止めてくれる。
4人目リキもしっかりと隅に決める。
相手の4人目、左を狙ったシュートにソウキが反応。これをセーブしてつぎ決めれば…
そして、5人目はタクト。緊張が伝わる。大丈夫、一番ボールを蹴ってきたじゃないか、自信をもって…そして右隅に放ったシュートが決まり4-2で決着。
なかなか届かなかった優勝を最後の最後で全員で勝ち取って見せてくれた。
おめでとう、そしてありがとう。
どおだい、頂点からの景色は、いいもんだろう。
進む先は違っても、またこの景色が見られるようにお互いに頑張ろうな。

大会関係者の皆さん、対戦相手の皆さん、サポートいただいた保護者の皆さん、応援に駆けつけてくれたコーチ、また現地には来られなかったけど、何時も気にかけてくれて声援を送ってくれたコーチを初めとした屋代ファミリーの皆さんありがとうございました。

そして最後になりますが、6年間、サポートありがとうございました。最高のスタッフとサポーターでした。何より、選手達のここに来ての成長には驚かされたと同時に、彼等には無限の可能性があることを改めて感じることが出来ました。
本当に最高の試合をありがとう。
これで、最後の大会レポートになると思います。
長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

監督 近藤

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